龍子の扉


龍子は、中谷吉隆の俳号です。

龍子流フォト俳句作法

其の弐拾伍 ―大竹省二と「すずめの会」写真展―

写真展には個展や数人からなるグループ展や集団展と日々ギャラリーで開催されている。その内容もさまざまで、ネイチャー写真や大自然の風景、街のスナップ、人物もの、スポーツや相変わらず人気のある鉄道写真、心象写真などなど多様化している。

各ジャンルの写真家が集まって二年に一度の割合で写真展を開催しているのが「すずめの会」である。第16回展が、4月中旬に東京富士フォトギャラリー新宿で開かれた。

写真家大竹省二氏の門下生が集まって「バンブー会」として写真展を開くようになったのが、その始まりだが、故秋山庄太郎さんがもっと多くの写真家を集めて開くべきだと、大竹さんに進言して、竹に雀だから「すずめの会」と名称を改め写真家に呼びかけ開くようになり、今年で25年が経つ。

当初参加した大竹さんと同年代の秋山、中村正也、林忠彦さんら、日本を代表した多くの方々はすでに鬼籍に入り、参加するメンバーも会を重ねるごとに変わってきて、今年は秋田好恵、榎並悦子、大竹省二、織作峰子、木村恵一、熊切圭介、栗林慧、斉藤康一、白簱史朗、竹内敏信、田中光常、田沼武能、沼田早苗、野町和嘉、芳賀日出男、ハービー・山口、廣田尚敬、松本徳彦、水谷章人、山岸伸らのベテランに若手の51名が、それぞれの得意の分野の作品を飾り行われた。

「フォト俳句」の私としては、この4回はそれにちなんだ作品を制作して展示したが、他の方は純粋の写真であり、墨書した俳句がその並びに入ったのでは、写真展の流れを壊すこともあり、常に単独で展示できる場所に飾られる。別格官幣隊のようなものだ。

会期中のある日、出品メンバーに加えカメラメーカーや出版社などからのゲストを招いて、パーティーが行われた。このところ車いす生活の大竹先生にはお会いする機会もなかったが、当日は雨の中だったが、93歳の元気な姿を見せて久しぶりにあれこれと話しが出来た。

「君、字が上手くなったよ」、「宗匠風の帽子にしたら」と、半分ひやかし気味に私の作品に触れたが、写真や俳句のことではなく、その書き方であったのは変な気分だった。まあ、なにも反応がないよりましで、パーティーの中締めをしろとのことで、即座の「雀の子はばたきながら老いにけり」を詠み、再会を約して、威勢良く三本締めで終わった。

和紙に俳句を墨書して写真を貼り額装した今回の作品。
和紙に俳句を墨書して写真を貼り額装した今回の作品。
今や写真界の最長老と言える、93歳の大竹先生。後ろは、俳句会「一滴」の仲間である片桐うららさん。
今や写真界の最長老と言える、93歳の大竹先生。後ろは、俳句会「一滴」の仲間である片桐うららさん。
右からパーティーで挨拶する日本写真家協会会長の田沼武能さん、司会をした沼田早苗さん、大竹さん、左端は書家の矢萩春恵さん。多士済々のメンバーが出席していた。
右からパーティーで挨拶する日本写真家協会会長の田沼武能さん、司会をした沼田早苗さん、大竹さん、左端は書家の矢萩春恵さん。多士済々のメンバーが出席していた。
大竹さんはアトラクションでの津軽三味線演奏を熱心に聴いていた。
大竹さんはアトラクションでの津軽三味線演奏を熱心に聴いていた。

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